事業継承コラム

その他 滋賀県の廃業率は全国41番目の2.89%

2017年版中小企業白書で

平成27年度の廃業率が全国で1位だった滋賀県ですが、

滋賀県事業引継ぎ支援センターでは、その後の状況を毎年

計算を行ってまいりました。

その結果、

廃業率は2.89%で全国平均の3.47%を下回り、全国で41番目となりました。

廃業率の推移でもおわかりの通り、全国1位となった平成27年度以降、

低下しています。

本年度の春先に、日本経済新聞社が滋賀県の廃業率の低下が他府県からも注目されており

どのような原因であるかという取材が入ったくらいに着実に下がっています。

しかし、その原因は廃業を回避、つまり、事業引継ぎがうまくいっているかどうかは

わかりません。

上表は廃業率を中小企業白書と同じ計算方法で算出したときに使用する雇用保険消滅事業所数と

計算要素にある雇用保険新規成立事業所数の滋賀県の推移です。

消滅件数が新規件数を上回った平成27年度が廃業率全国1位の年でした。

それ以降、消滅件数が減少していることがわかります。しかも、新規件数から乖離するように

減少しています。

廃業率の低下は、まさにこの数値があらわしていることでしょう。

では、消滅の原因についてですが、滋賀労働局に確認をとりましたが、

雇用保険の廃止届についてはその理由を記載する欄がないとのことで、原因を明らかにすることは

できませんでした。

しかし、労働局への問い合わせの中で、考えられることとしては以下のことがわかりました。

・会社の人事労務政策上、雇用保険管理が滋賀県内の工場から

本社または近隣他府県の支社、営業所管轄に変更された手続をとられた場合は消滅となる。

・雇用の消滅なので、廃業準備として雇用契約を終了し、法人が個人事業主状態になった場合は

廃業にはなってなくても消滅となる。(消滅と廃業にタイムラグが生じる)

・このデータでは雇用関係が存在しない事業所は把握されないので、1人経営者の事業所の廃業は

カウントされない。

廃業率の計算方法はいろいろあるので、真の実態を捉えることはできませんが、

同じ条件のデータでの定点観測は一定の情報を提供するものとして、意義はあると思います。

事業承継・事業引継ぎの実態を表すデータを捉えるのは本当に難しいものです。